
LINE公式アカウントを活用することで、多くのユーザーにリーチしながら、購買や好意度形成に繋げることが可能となります。
本記事では、LINE公式アカウントの運用を行う際に直面する、配信通数について、具体的な料金テーブルと、ムダな配信を無くすための方法をご紹介します。
LINE公式アカウントの料金プランは、2023年6月1日の改定に基づき、以下の3つのプランで構成されています。プランごとの無料メッセージ通数と、スタンダードプランの従量課金(追加メッセージ)の詳細をまとめます。なお、料金は税抜き価格で記載しています。
①料金プランについて
料金プランと無料メッセージ通数
プラン名 | 月額料金 | 無料メッセージ通数 | 追加メッセージの可否 |
コミュニケーションプラン | 0円(無料) | 200通 | 不可 |
ライトプラン | 5,000円 | 5,000通 | 不可 |
スタンダードプラン | 15,000円 | 30,000通 | 可(従量課金) |
メッセージ通数の計算方法
配信通数は「送信回数 × 配信対象の友だち数」で計算されます。1回の配信で最大3吹き出しまでが1通としてカウントされます。ただし、ブロックしている友だちには配信されないため、実際の配信対象人数は「友だち数 – ブロック数=ターゲットリーチ数」で計算します。
リセットタイミング
無料メッセージ通数は毎月月初にリセットされます。余った通数が翌月に繰り越されることはありません。
②従量課金のテーブルについて
スタンダードプランのみ、無料メッセージ通数(30,000通)を超えた場合に追加メッセージを送信でき、その際は従量課金が適用されます。
追加メッセージの単価は配信通数に応じて変動します。以下、従量課金の料金テーブルをまとめています。
追加メッセージ通数 | 単価 |
0~50,000通 | 3円 |
50,001~100,000通 | 2.8円 |
100,001~200,000通 | 2.6円 |
200,001~300,000通 | 2.4円 |
300,001~400,000通 | 2.2円 |
400,001~500,000通 | 2.0円 |
500,001~600,000通 | 1.9円 |
600,001~700,000通 | 1.8円 |
700,001~800,000通 | 1.7円 |
800,001~900,000通 | 1.6円 |
900,001~1,000,000通 | 1.5円 |
1,000,001~3,000,000通 | 1.4円 |
3,000,001~5,000,000通 | 1.3円 |
5,000,001~7,000,000通 | 1.2円 |
7,000,001~10,000,000通 | 1.1円 |
10,000,001通以上 | 要問い合わせ |
例:
友だち数100,000人で月1回配信する場合、合計100,000通。
無料通数30,000通を差し引いた70,000通が追加メッセージとなり、以下のように計算されます
- 50,000通 × 3円 = 150,000円
- 20,000通 × 2.8円 = 56,000円
- 合計: 206,000円(+月額15,000円)
通数カウントされるメッセージ
以下のメッセージは通数としてカウントされます
- 一括配信(すべての友だちへの配信)
- セグメント配信(属性や行動で絞り込んだ配信)
- ステップ配信
- Messaging APIのPush API、Multicast API、Broadcast APIを利用した配信
通数カウントされないメッセージ
以下のメッセージは通数にカウントされません
- 友だち追加時のあいさつメッセージ
- 自動応答メッセージ(キーワード応答、一律応答)
- LINEチャット(1:1またはグループチャット)
- Reply APIを利用したメッセージ(ユーザーアクション後30秒以内の自動応答)
※セグメント配信の制約: 属性を使った絞り込みはターゲットリーチ数100人以上が必要。
※Push APIを使用したチャットボットの配信は通数にカウントされるため、利用状況を定期的に確認する
③通数を節約する方法
LINE公式アカウントの配信通数を節約し、コストを抑えるための具体的な対策を以下にまとめます。
これにより、余分な費用をかけずに、効果的な運用が可能になります。
セグメント配信を活用する
- 内容
性別、年齢、地域、行動履歴(例:リンククリック)などの属性やオーディエンスを活用し、配信対象を絞り込む。興味関心の高いユーザーに限定することで、無駄な配信を減らし、開封率や購入率を向上させる。費用対効果を高めながら、ブロック率も抑制可能。LINE公式アカウント運用においては、いかにセグメントを調整していくか、が重要です。 - 例
東京在住の30代女性のみにメッセージを配信。
▽セグメント配信の基本情報はこちら
課金対象外のメッセージを活用する
- 内容
自動応答メッセージやLINEチャット(1:1対応)、あいさつメッセージは通数にカウントされないため、通常運用に活かす。 - 例
営業時間や定休日の問い合わせに自動応答を設定。友だち追加時にクーポンを含むあいさつメッセージを送信。
▽あいさつメッセージのテンプレートはこちら
Linyなどの外部ツールを導入
- 内容
Linyを導入すると、1配信あたり5吹き出しまでカウント可能(通常は3吹き出し)。また、詳細なセグメント配信や顧客管理機能で効率的な配信が可能。LINE公式アカウント内で実現可能なことが広がるため、月額費はかかるものの、最適な運用により結果的に費用削減につながる。 - 例
購入履歴や流入経路に基づくセグメント配信を行い、不要な配信を削減。
▽Linyのデモを使ってみる
配信頻度とタイミングを最適化
- 内容
配信頻度を見直し、必要最低限の回数で効果を最大化する。開封率やクリック率の高い時間帯(例:平日夜)に配信を集中させる。 - 例
月4回の一斉配信を月2回のセグメント配信に変更し、反応率の高いユーザーに絞る。
LINE VOOM(旧タイムライン)を活用
- 内容
LINE VOOMへの投稿は従量課金の対象外。情報発信やエンゲージメント向上に活用する。ただし、同時投稿は1吹き出しのみ可能。
3吹き出しを最大限活用する
- 内容
1回の配信で最大3吹き出し(テキスト、画像、クーポンなど)を1通としてカウントできるため、1つのメッセージに情報をまとめることで配信回数を減らす。 - 例
テキスト+画像+クーポンを1配信にまとめる。
配信通数の確認とシミュレーション
- 内容
LINE公式アカウントの管理画面(「ホーム」>「メッセージ配信」>「メッセージリスト」)で当月の通数確認が可能。LINEヤフーの「通数費用シミュレーター」を活用して事前にコストを把握することで、通数超過を防ぎ、適切なプラン選択や配信計画を立てる。
④まとめ
LINE公式アカウントの料金は配信通数に基づく従量課金制で、スタンダードプランのみ追加メッセージが可能です。
通数を節約するには、セグメント配信や課金対象外のメッセージ活用、Liny導入が効果的です。弊社では、このようなツールの初期設定代行、現状分析~課題整理、企画、設計、実装・運用までトータルでサポート可能です。
「LINEを使った集客・販促・顧客管理に興味がある」「本腰を入れてLINEの運用を行っていきたいが社内リソースが足りない」「運用を行っているもののなかなか成果が出ない」という際には、ぜひお気軽にご相談ください。